【流体力学】マグヌス効果

【流体力学】マグヌス効果

マグヌス効果を示すデモンストレーション
ソース:https://youtu.be/2OSrvzNW9FE

■概要

マグヌス効果(Magnus effect)とは回転しながら進行する物体が、進行方向とは垂直な方向に力を受ける現象で、それを調べたハインリヒ・グスタフ・マグヌス(Heinrich Gustav Magnus)の名に由来して名付けられた。

粘性のある流体中で物体が回転すると、その流体が回転に引きずられる。そこで加えられる力への反作用として、物体は逆向きに運動する。

野球で変化球が曲がる理由なども、このマグヌス効果によって説明される。

物体が別の物体に力(作用)を及ぼすとき、向きが反対で大きさが等しい力(反作用)を受ける。 ニュートンの第3法則(Newton's third law)ともいう(運動の3法則については、『ニュートン力学の基礎:運動の法則』を参照)。

■クッタ・ジュコーフスキーの定理

マグヌス効果を理論的に説明するのが、マルティン・ヴィルヘルム・クッタ (Martin Wilhelm Kutta)と ニコライ・ジュコーフスキー (Nikolai Zhukovsky)が独立に導いた クッタ・ジュコーフスキーの定理(Kutta–Joukowski theorem)である。

この定理に基づけば、流体の密度を$\rho$、物体周りの循環を$\Gamma$、物体の速度を$U$とすれば、単位長さあたりに物体に働く力は、$$L=\rho U\Gamma$$となる。

閉曲線$C$周りの循環は、速度の線積分$$\Gamma=\int_C \bm{v} \cdot d\bm{l}$$で定義される。




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