【力学】弦の振動【振動・波動】

【力学】弦の振動【振動・波動】

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■はじめに

ここでは、弦の振動について解説する。現在このページでは、他の項目の解説に必要な内容しか記述していないが、今後より詳細な内容を扱うよう修正する。


■固有モード

x軸方向に長さLを持つ弦の振動を考える。 縦方向の座標をy、弦の張力及び単位長さ当たりの密度をそれぞれ\tauおよび\rhoとすれば、弦の波動方程式は \begin{align} \rho \frac{\pd^2 y}{\pd t^2} = \tau \frac{\pd^2 y}{\pd x^2} \end{align} と表せる。 両端x=0,Ly=0となるように固定されている場合、この式の解は \begin{align} y=A_n \cos(\omega_n t-\theta_{n0}) \sin{kx} \end{align} とおける。A_nは振幅、\omega_nは角振動数、\theta_{n0}は初期位相、kは波数で \begin{align} k=\frac{n\pi}{L} \end{align} を満たす。 整数n=1,2,3,...モード数と呼ばれる。

弦を伝わる波の速さをvとすると、波数は振動数\nu\begin{align} \nu = \frac{2\pi v}{k}=\frac{vn}{2L} \end{align} の関係にある。 また、vは弦の張力\tauと密度\rhoを使って \begin{align} v=\sqrt {\frac{\tau}{\rho}} \end{align} と書かれるため、振動数は \begin{align} \nu = \frac{n}{2L}\sqrt {\frac{\tau}{\rho}} \end{align} とも表せる。

我々の耳には、振動数が大きいほど高い音に聞こえるため、弦を張る強さ(\tau)を変えたり、弦の長さ(L)を変えたりすることで\nuの値を変え、音程を調節することができる。 ギターの弦は、下の方の弦ほど密度が小さく、節が多いほど高い音に対応するが、そのことを意識しながら、例えば以下のアーティストSteven Shapiroさんの動画を観てみるとより面白いんじゃないかなと思う。




■参考文献

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