【力学】等速直線運動

【力学】等速直線運動

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画像は等速直線運動をしている車の上でトランポリンをしているというもの。人がトランポリンを使って上方向にはねようとも、元々道に沿って車と同じ速さで動いている人のそっち向きの速さは変化しないため、トランポリンの上ではね続けられる。

正味の力が加わらない限り、同じ速度で運動を続けるこの法則を、慣性の法則という(もう少し詳しい説明は『ニュートン力学の基礎:運動の法則』を参照)。例えば等速度で走っている電車の中でジャンプしても、跳ぶ前より後ろの床に着地することはない。これらの例では実際には上下方向に力が加わっているので、「等速度」ではないが、進行方向について言えば、等速直線運動となる。

これを、Newtonの運動方程式を使って考えてみよう。道に沿った方向をx方向、上下の方向をy方向とし、跳んでいる人の速度およびその人にかかる力のi=x,y成分をそれぞれv_iF_i、人の質量をmとすれば、跳んでいる人の運動方程式は \begin{align} m\frac{dv_x}{dt} =& F_x \\ m\frac{dv_y}{dt} =& F_y \end{align}

と書ける。

ここで、力(重力やトランポリンの反動)が働いているのは上下方向だけなのでF_x=0となり \begin{align} m\frac{dv_x}{dt} =& 0 \to v_x={\rm 定数} \end{align}

x方向の速さに変化がないことが確認できる(空気抵抗などの影響はすべて無視できると仮定している)。

下の動画のヘルメットの運動も同様に考えられる:けり上げられたときに持っていた進行方向への速さv_0を変化させる力は働いていないため、上下運動とは独立に運動を続ける(ここでも空気抵抗などは無視して議論している)。



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